このきものは、お召しのように先染めされた織物のきものです。つまり、一般的な小紋のきものは、白い生地をプリントして色付けしますが、お召しの場合は、糸一本一本を先に染め、それからその染めた糸を柄合わせしながら織り上げていく手法を取ります。ですから、染色工程も製織工程もとても複雑で高度な技術を求められます。しかし、完成品には、奥行のある深い色合いが表現され、また、織物ならではのしゃきっとした着心地の良さは一味異なります。
今回は、九寸名古屋をセットしていますので、第一礼装ではなく、準礼装の格式になります。つまり、入園入学、卒園卒業、お宮参り、また、お茶席などにも着られます。
江戸小紋が良いのは、名古屋帯よって普段着的にお洒落着としても着られるということです。観劇、歌舞伎、パーティ、お食事会など、幅広い装いにも対応できます。
この帯は、あまり個性の強くない正絹の名古屋帯です。あとあと色無地、小紋、紬にも、抵抗なく合わせることができるでしょう。