お洒落用帯締帯揚セット
創業93年・染めの専門店「染匠」が、小紋や紬などのお洒落着やお洒落帯に合わせ、素敵なコーディネートができるように一本一本帯締・帯揚を厳選して組み上げました。着付け教室で日常的に着物を着て指導されている着付け講師はもちろん、多くの生徒やお客様からも高い評価を得ているオリジナル高級コレクションです。
- 帯締
一説によると、文化十四年(1817)江戸の亀戸神社に太鼓橋が完成したとき、深川の芸者がその橋にちなみ、形を似せて帯を結んだのが「お太鼓結び」のはじまりと言われています。それまでは帯は結んで締めていましたが、お太鼓では帯締を使って帯を固定しました。帯締には、帯を締める役割とともにきもの美の総仕上げをする重要な役目があります。着物の色や柄の色、八掛の色合わせから帯へのコ-ディネ-ト。さらに、長襦袢の色目から伊達衿の色まで。そして最後に求められるのが帯締帯揚の色合わせです。着物から帯へ、繊細に選ばれてきた色調や格調に、最後に総仕上げをする帯締こそ、まさに画竜点睛の重要ポイントなのです。(資料:きものカルチャー研究所)
- 帯揚
- 帯揚は、帯締と同様にお太鼓結びから使用されるようになりました。きものと帯を上手に調和させるために、花嫁衣装や振袖の帯揚は目立つように華やかに飾りますが、それ以外は控えめに見せる方が美しいと思われます。帯の脇から見えるわずかな色目に奥ゆかしさとセンスを感じさせられるものです。(資料:きものカルチャー研究所)
- 帯締帯揚の選び方
お洒落用の帯締帯揚セットは、色無地、小紋、紬、また、訪問着などにも合わせることができます。コーディネートの基本は、まずは、着物の一色、あるいは、帯の一色から同系色で調和をはかります。そして、同系色の次は類似色で試みます。最後に、対比色の調和もありますが、これは上級者のコーディネートです。
- 同系色の調和についての説明は要らないと思いますが、類似色と対比色については右図のマンセル色相環の理解が欠かせません。例えば、黄色の類似色は隣合わせの色、すなわち橙と黄緑になります。そして、黄色の対比色は180度の位置にある藍になります。しかし、対比色の場合は物理的には藍ですが、人間の目には心理的効果が作用して紫になります。つまり、若干ズレがありますが、最もインパクトの強い反対色というわけです。対比調和のコーディネートは、着物と羽織のように広い面積比で採用するのは、あまりお勧めできません。紫系の色無地や江戸小紋の着物に辛子色の帯締をワンポイントでアクセントとして使います。
- マンセルの色相環ですが、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫と覚えます。(資料:きものカルチャー研究所 着こなし入門講座)
- ※帯締帯揚の字は、業界では帯〆帯上の略字を常用しています。