付け下げは、振袖や留袖の第一礼装に次ぐ準礼装の位置づけで、訪問着・付け下げ・色無地という格式順になります。おもに友人知人、職場の同僚、お付き合いのある人、あるいは、三親等を越える(いとこ以上の遠い)親戚などの結婚式で着られていますが、格式あるきものの中でも、お洒落感覚を持ち合わせ、その用途も社交着からお洒落用まで幅広く、訪問着と同様に着られます。
きものが商品として完成するまで、友禅染めには26以上の工程があります。その中で、ひとつの工程「仮絵羽縫い」を省略したものが付け下げです。仮絵羽縫いは、白生地を染める前に「裁断」「仮縫い」して「きものの形」にします。そこに下絵を描くわけです。付け下げは、その工程を省略し、白生地のまま柄の位置を計測して下絵を描きます。ですから、工程を省略した賃料部分が割安になります。 洋服では、オーダーとイージーオーダーの違い。仮縫いがあるのと無いのとの違いです。
付け下げは反物として丸巻状で販売されますが、訪問着は仮縫いがしてありますので袖だたみーーきものの簡易だたみーーになっています。しかし、仕立て上がると、見ただけでは専門家でも区別がつかないくらい難しいものもあります。
付け下げとは、柄が上から下に付け下がる(一定方向)と言うところから呼ばれた名前です。つまり、柄付けが肩山と袖山で上下を反転して前から見ても後から見ても、柄が上向きになるように染められています。