夏の着物 ()()()

雛形付け下げは、振袖や留袖の第一礼装に次ぐ準礼装の位置づけで、訪問着・付け下げ・色無地という格式順になります。おもに友人知人、職場の同僚(どうりょう)、お付き合いのある人、あるいは、三親等(さんしんとう)を越える(いとこ以上の遠い)親戚などの結婚式で着られていますが、格式あるきものの中でも、お洒落(しゃれ)感覚を持ち合わせ、その用途も社交着からお洒落用まで幅広く、訪問着と同様に着られます。

きものが商品として完成するまで、友禅染(ゆうぜんぞ)めには26以上の工程があります。その中で、ひとつの工程「仮絵羽縫(かりえばぬ)い」を省略したものが付け下げです。仮絵羽縫いは、白生地(しろきじ)を染める前に「裁断」「仮縫い」して「きものの形」にします。そこに下絵(したえ)()くわけです。付け下げは、その工程を省略し、白生地のまま柄の位置を計測して下絵を描きます。ですから、工程を省略した賃料部分が割安(わりやす)になります。 洋服では、オーダーとイージーオーダーの違い。仮縫いがあるのと無いのとの違いです。

付け下げは反物(たんもの)として丸巻(まるまき)状で販売されますが、訪問着は仮縫いがしてありますので袖だたみーーきものの簡易だたみーーになっています。しかし、仕立て上がると、見ただけでは専門家でも区別がつかないくらい難しいものもあります。

付け下げとは、(がら)が上から下に()()がる(一定方向)と言うところから呼ばれた名前です。つまり、柄付(がらづ)けが肩山(かたやま)袖山(そでやま)で上下を反転して前から見ても後から見ても、柄が上向きになるように染められています。

絽の付け下げ絽のきものは、日本の伝統的な衣更(ころもが)えにおいて7月~8月の盛夏(せいか)に着ることになっていますが、昨今の温暖な気候に順応し、5月の連休明けから10月ころまで着られるようになりました。もちろん、沖縄と北海道では気温も違います。また、海外で夏物のきものを着る場合には、その日の気温を考え、25℃を越える夏日を目安(めやす)にすると良いでしょう。

絽の付け下げに合わせる帯は、夏物の袋帯か、同じく夏物の九寸名古屋帯になります。どちらも(しゃ)()()(かん)のある織物が基本です。従って、帯芯(おびしん)のない八寸名古屋帯は()めません。ただし、(つづ)(おり)で絽の八寸名古屋帯、すなわち絽綴(ろつづ)れの八寸帯は例外的に(ゆる)されています。それは、丁度(ちょうど)、ミセスの第一礼装である黒留袖に八寸の(つづ)(おび)を締めても良いのと同じことなのでしょう。いずれにしても、綴れ織には歴史的に格別(かくべつ)(あつ)いと敬意が払われているように思われてなりません。

夏物に限らず、付け下げや訪問着のような絵羽物(えばもの)ーー()()わせで図案が連続しているきものーーを着た時には、羽織は着ないことになっています。上着(うわぎ)として許されるのは、コートかショールだけということになります。紋紗(もんしゃ)()、レース、夏お()し、夏大島、夏塩沢(しおざわ)のような軽くて透け感のある薄物(うすもの)が良いでしょう。

No.1
夏絽付下の拡大図夏絽付下の生地の拡大図夏絽付下の生地・証紙夏絽付下に合わせる帯夏絽付下で作る長羽織夏絽付下で作るきもの衿コート

※柄の配置はイメージです。

品番 : 10154231
品名 : 夏絽付下
技法 : 手描き京友禅
色彩 : 裏葉柳
文様 : 山水蟹文
生地 : 五本駒絽縮緬(絹100% 37cm×13m)
価格 : 98,000円
在庫 : 1
参照 : 
墨絵(すみえ)は、下絵(したえ)のない生地(きじ)、つまり、いきなり白生地(しろきじ)に向かって()くことから無線(むせん)友禅(ゆうぜん)と呼ばれていますが、失敗を許されない染色技法であるため名人芸とも言われています。

沢蟹(さわがに)文様は、清流に生息する沢蟹(さわがに)をモチーフにした日本の伝統的な文様です。(かに)甲冑(かっちゅう)をつけ武器(ハサミ)をかざして突き進む姿が武士を連想させることから、古くは尚武(しょうぶ)ーー武事を尊ぶことーー的な意味合いがありました。また、沢蟹(さわがに)が水辺を活発に動き回る様子から、特に夏の季節感や清涼感を表現し、ユーモラスで愛らしい文様として親しまれています。

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商品 98,000円
仕立
合計 98,000円
 
 


No.2
夏絽付下の拡大図夏絽付下の生地の拡大図夏絽付下の生地・証紙夏絽付下に合わせる帯夏絽付下で作る長羽織夏絽付下で作るきもの衿コート

※柄の配置はイメージです。

品番 : 51983411
品名 : 夏絽付下
技法 : 手描き京友禅
色彩 : 薄桜
文様 : 熨斗短冊文
生地 : 五本駒絽縮緬(絹100% 37cm×13m)
価格 : 138,000円
在庫 : 1
参照 : ご希望ならWashable加工に対応可能です。
この生地は先練(さきね)駒絽(こまろ)縮緬(ちりめん)という特殊な織物に染色されています。一般に()縮緬は、生糸(きいと)を織り上げたあとで精錬(せいれん)しますが、この生地は生糸の段階で精錬し、さらに強撚糸(きょうねんし)をかけて織り上げてあります。まさに高級御召(おめし)縮緬(ちりめん)の技法が用いられています。

短冊文(たんざくもん)とは、和歌(わか)俳句(はいく)などを書くための細長い紙(短冊)をモチーフにした伝統的な文様(もんよう)で、着物や帯などの柄として使われ、中に草花や文字、木に()るされた様子などが描かれ、学問や仕事の成功を願う意味が込められています。七夕(たなばた)で使われる願い事を書く短冊も、この文様のもとになっています。

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商品 138,000円
仕立
合計 138,000円
 
 


No.3
夏結城付下の拡大図夏結城付下の生地の拡大図夏結城付下の生地・証紙夏結城付下に合わせる帯夏結城付下で作る長羽織夏結城付下で作るきもの衿コート

※柄の配置はイメージです。

品番 : 1420505101
品名 : 夏結城付下
技法 : 手描き絞り友禅
色彩 : 海松藍
文様 : 小蝶飛翔文
生地 : 夏結城(絹100% 37cm×13m)
価格 : 158,000円
在庫 : 1
参照 : ご希望ならWashable加工に対応可能です。
この付け下げの生地(きじ)は夏結城の生紬(なまつむぎ)です。生紬(なまつむぎ)とは、生糸(きいと)精錬(せいれん)(セリシンという糊抜き)を途中でやめ、セリシンを一部残したまま織り上げた絹織物で、糸の太さが不均一で(ふし)があるのが特徴です。麻のようなざっくりとした風合いとシャリ感、独特の張りがあり、シワになりにくく、主に夏の単衣(ひとえ)の着物として着用され、軽やかな着心地が魅力です。

海松藍(みるあい)とは海松(みる)色がかった(あい)色のこと。また、海松(みる)色とは暗い黄緑色。海藻の海松(みる)の色。オリーブ・グリーン(Olive Green)。万葉集(まんようしゅう)風土記(ふどき)にも海松(みる)の記述があり、とりわけ鎌倉武士や室町時代の文化人には幽玄(ゆうげん)――奥深くて、はかり知れないこと。趣が深く味わいが尽きないこと――な色調として愛用されました。

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商品 158,000円
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合計 158,000円
 
 


No.4
夏絽付下の拡大図夏絽付下の生地の拡大図夏絽付下の生地・証紙夏絽付下に合わせる帯夏絽付下で作る長羽織夏絽付下で作るきもの衿コート

※柄の配置はイメージです。

品番 : 1420505102
品名 : 夏絽付下
技法 : 手描き刺繍友禅
色彩 : 漆黒
文様 : 秋草鹿子間道
生地 : 五本駒絽縮緬(絹100% 37cm×13m)
価格 : 158,000円
在庫 : 1
参照 : 
鹿子(かのこ)の名は、天保14年(1843年)貞丈(ていじょう)雑記(ざっき)――江戸時代後期の有職(ゆうそく)故実家(こじつか)伊勢貞丈(いせさだたけ)が著した武家の儀式や作法、装束(しょうぞく)、調度品などを解説した研究書――によると「右の目結の染物、白星まだらありて鹿の子の毛皮に似たる故、かのことも言う也。かのこは鹿の子なり」とあるように模様が小鹿(こじか)斑点(はんてん)()ているところから言わるようになったようです。(出典:染織事典中江克己編)
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商品 158,000円
仕立
合計 158,000円